フィンランドと言えば、ムーミン、オーロラ、サンタクロース、サウナなどが思い浮かびます。同じぐらい有名なのがその高い教育レベルです。
35か国の15歳の生徒が受けるPISA(Programme for International Student Assessment)という国際的な学力テストがあります。
読解力・数学的リテラシー(活用能力)・科学的リテラシーの3分野の学習到達度を測りますが、フィンランドは毎回上位にランクインしています。
フィンランド人は英語に関しても高い能力を持っています。世界中で展開する大手語学学校のEFが実施しているテストの結果からはじき出された各国の英語能力のランキングデータがあります。そのEF EPI 2018 – EF 英語能力指数でフィンランドは世界で8位(日本は49位)です。
このランキングで上位に入っているのは、スウェーデン、オランダ、デンマークなど英語と同じゲルマン系の母国語を持つ国が多いです。母国語が英語と似ている(近い)と、学びやすく早く上達することができます。
関連記事:IELTS, TOEICなど日本のスコアレベルは?国・地域別ランキング
フィンランド語はゲルマン系言語ではなく、ウラル語族に属していて、英語とは遠い言語です。FSI’s Experience with Language Learningは、英語を母国語に持つ人が外国語を習得するのにかかる目安の時間を示していて、英語とその言語がどのくらい離れているかがわかります。
フィンランド語は44週間(1,100時間)で2番目に時間がかかるグループに入っています。(日本語は最も時間がかかるグループ、88週間・2,200時間)
フィンランド語は英語とはだいぶ距離があって、共通点が少ないのです。それにもかかわらず、母国語がより英語と近いとされるドイツ、フランス、イタリアなどよりフィンランドは高い英語能力を持っています。日本はフィンランドから学べることが多いです。
オーストラリアの大学院TESOLコースで一緒に学んだフィンランド出身のRosaとのインタビューとフィンランドで2007年に行われた英語に関する全国規模のアンケート結果を基に、日本との比較を含めながら、フィンランド人は英語が上手な理由を探ります。
またこのブログ読者の皆様の英語力が上がるよう(私も含めて)、どんな記事を書いていくかも考えていきます。
今回の記事はおまけがあります!フィンランドならではのサンタクロースやムーミンについて地元の人はどう思っているかインタビューしたので、良かったら最後までおつきあいください。
参考:
PISA(Programme for International Student Assessment)国際学習到達度調査
FSI’s Experience with Language Learning
National survey on the English language in Finland: Uses, meanings and attitudes
目次
フィンランドの言語環境
1992年以来公式な言語はフィンランド語とスウェーデン語です。90.7%がフィンランド語、5.4%がスウェーデン語を話し、その他少数の人が話す母国語が複数あります。
公式言語は2つですが、実際にはフィンランド語の社会といってもよい状況です。9割以上がフィンランド語を母国語とし、スウェーデン語話者もフィンランド語を流暢に操れるからです。
英語に関してはグローバル化に伴い、貿易などのビジネスで使われていて、最も重要な意味を持つ外国語です。
近年、フィンランドは移民が増え、多言語社会になってきています。フィンランドの人口は約550万人です。移民のなかでロシア語話者が一番多く52,000人います。次に多いのがエストニア語話者で24,000人、英語を話す移民は12,000人です。
数を考えると英語話者の移民がフィンランドにおける英語の重要性に影響を与えたとは言えません。役所、図書館、病院などでは、フィンランド語が使われているので、移民にとってフィンランド語は必要です。
フィンランド語、スウェーデン語、英語など9か国語に対応したYKIという語学能力を測るテストがありますが、多くの受験者は移民で、フィンランド語を受験します。就職やフィンランドの市民権を申し込む際、フィンランド語の能力を示す目的で受験します。
移民にフィンランド語を教えた経験を持つクラスメートによると、英語など他の言語の受験は少なく、フィンランド人にはこのテストはあまり知られていません。
日本では、英検やTOEICなど英語能力を示す資格試験が多いですが、フィンランドにはフィンランド人の受験者数などそれに相当するような規模の試験はありません。
この理由を私なりに考えてみました。フィンランドの人口は北海道と同じぐらいですから、英検のようなその国独自の英語標準テストを行っても採算が合わない可能性があります。
もう一つの理由として、フィンランドでは下で述べるように英語ができるようになる要因が多くあり、フィンランド人の英語能力はかなり高いです。そのため、英語能力だけを正式な形で証明する必要がないと考えます。
日本だと高学歴でも英語ができるとは限りませんし、英語を使う仕事に就職する際はその運用能力があるか示す必要があります。
フィンランドでは、学歴・職歴である程度その人の英語能力は推測できるのではないかと思います。インタビューをしたRosaによると英語を使う仕事の面接では、英語面接が含まれるかもしれないということでした。
参考:
National Certificate of Language Proficiency (YKI)
National survey on the English language in Finland: Uses, meanings and attitudes
フィンランド人の英語能力が高い理由① 毎日の生活に英語がある
The frequencies of seeing or hearing different languages in the respondents’ surroundings
引用:National survey on the English language in Finland: Uses, meanings and attitudes
ほとんどの人が何か外国語を日常生活で触れていて、10.8%だけが外国語を全く使わない生活を送っていると回答しました。また英語が一番触れる外国語であると約80%の人が答えています。
英語がフィンランドにおいて重要になり始めたのは第二次世界大戦後です。グローバル化やテクノロジーの発達に伴い、貿易など仕事で英語を使う場面が増えました。また効果的に外国語を学ぶための教育改革もありました。
情報はより国境を越えて伝わりやすくなり、フィンランド人はよりヨーロッパやアメリカの文化や価値観に対してオープンになり、英語は現代化と西洋化の象徴的な存在となりました。
社会の西洋化として、フィンランドの放送局は英語の映画やテレビ番組を放送するようになりました。この時、吹替ではなく字幕で放送することしたため、フィンランド人は毎日英語を耳にするようになりました。
英語番組は結果的に日常的な英語学習方法となり、インターネットもそうなりました。これはフィンランド人の英語への意識と態度の形成に大きな影響を与えました。
言い換えると、英語を学ばないといけない状況に陥ったというよりも、フィンランド人は徐々に英語が持つ社会的、文化的有用性に気づき、利用していったといえます。
日本は人口1億2千6百万人で世界10位です。テレビなどの放送局は多く、自国で番組を制作できる需要と経済力があります。
日本の映画・漫画の文化は世界中にファンを生み出しています。オーストラリアの大学院では色々な国からの留学生と出会いました。ドラエモンなどの漫画、テレビドラマ、映画など、日本の文化が子どもの時から好きだと皆熱っぽく語ってくれました。
ポケモンやドラゴンボールが外国でも人気であることは以前から知っていましたが、私たち日本人が思っている以上に日本で制作されたものが世界中で放送されていて、愛されていることがわかりました。
またそのような番組を通じて、日本語を片言でも知っている人が多くいるのも驚きでした。日本人は英語に頼らなくても日本語で豊かな文化に日々触れているのです。
The place where English is used the most
引用:National survey on the English language in Finland: Uses, meanings and attitudes
一番英語を使う場に関するこのアンケート結果は2つポイントがあると思います。1つは英語を使わないという人が1割満たないということです。日本では英語を使わないという人はかなり多いです。
2つ目は英語を一番使っているのは自分の自由時間で51.5%と最も多く、仕事が26.8%、学校が12.3%です。日本だと、英語は学校でやらなければいけない勉強、または仕事で必要だからする勉強という意識が強いです。フィンランドでは、英語は義務ではなく自分の時間で楽しむものなのです。
以下は英語4技能それぞれにおいて、自由時間によくすると答えたものです。割合の多い順番に書いています。
・聞くこと…字幕付きの映画テレビ番組、音楽、字幕なしの映画テレビ番組、ラジオ
・読むこと…ウェブページ、マニュアル、メール、ノンフィクション、雑誌、新聞、文学、まんが
・書くこと…メール、SMS、メモ、インターネットでの書き込み、手紙、はがき、物語、詩
・話すこと…ネガティブな気持ちを言う、外国人の友達と話す、ポジティブな気持ちを言う、フィンランドにいる観光客と話す、フィンランド語またはスウェーデン語話者の友達と話す
The percentages of the respondents who use English while using the internet or playing electronic games at least weekly
引用:National survey on the English language in Finland: Uses, meanings and attitudes
インターネットやゲームをしているときに英語を使う場合、何をしているか?の問いに対し、情報検索が圧倒的に多いです。
私は日本語より英語で情報検索をすることが多いです。日本語より英語の方が圧倒的に情報量が多いからです。フィンランド人もフィンランド語やスウェーデン語より英語の方が情報が多いので英語で検索します。
The place where the respondents’ proficiency in English has been learnt
引用:National survey on the English language in Finland: Uses, meanings and attitudes
英語はどこで学んだかという問いに対し、英語の授業だけというのは8.3%、主に英語の授業と答えたのが31.2%、英語の授業とその他が同じぐらいの割合というのが36.2%でいちばん多いです。主に授業以外というのは15.9%です。
学校教育における英語の役割は大きいですが、授業以外で英語に触れることも重要だと言えます。学校以外で学ぶ、使う機会が多く、それが英語能力に貢献していることを国民も認識しています。
以上の結果を受けて、読者の皆様が英語で楽しめるようにこのブログができることを考えました。例えば面白い動画や読み物を紹介したり、インターネット、実際に外国人と会う、両方において英語で外国人と交流できる場について書きます。
また英語の情報は日本語に比べ圧倒的に多いことを示したり、英語での情報検索の仕方や、自分が欲しい情報を楽に読み取る方法をお伝えしたいです。
参考:National survey on the English language in Finland: Uses, meanings and attitudes
フィンランド人の英語能力が高い理由② 外国語教育への投資
フィンランド人は学校で多くの言語を学びます。理由は公式言語であるフィンランド語とスウェーデン語は比較的少数の人数が話す言語だからです。
国際的なコミュニケーションのため、外国語は必要です。EUは少なくとも3言語(母国語1つ外国語2つ)を話すことを奨励しています。フィンランドの教育システムはこのEUの推奨に合わせているので、複数の外国語を学ぶ機会があります。
フィンランドは外国語教育に関して長い歴史を持っていますが、教育改革の前は外国語を学ぶ機会がない人もいました。改革後は外国語は小学3年生から全員が学ぶ必修科目となりました。英語、フランス語、ドイツ語などどれかとなっていますが、実際は英語が選ばれています。
インタビューしたRosaによると、生徒たちは英語が将来必要だとわかっているので、英語は重要な科目だと認識しています。
学年が上がると学ぶ外国語を追加され、希望する子は母国語を含め4か国語学ぶ機会が与えられます。また学校が提供可能で生徒が希望すれば、その数はさらに増えます。
近年では英語以外の教科を英語で教える取り組みも始まり、英語を使う機会ができています。このような外国語教育への長い投資が身を結び、高い英語の運用能力につながっています。
Rosaは外国語を学ぶやり方はどの外国語を選んでもあてはめることができると言っていました。大学院で第二言語習得のプロセスを学びましたが、それは英語に限った話ではありませんでした。
複数の外国語を学ぶことが英語習得につながるという視点はあまり日本にはないかもしれません。
このブログでは、英語に限定しない第二言語習得論についての記事も今後書いていきたいです。
参考:
National survey on the English language in Finland: Uses, meanings and attitudes
フィンランド人の英語能力が高い理由③ 外国旅行・生活をする人が多い
The frequencies of using English in different situations
引用:National survey on the English language in Finland: Uses, meanings and attitudes
The distribution for the question “How often do you travel abroad?”
引用:National survey on the English language in Finland: Uses, meanings and attitudes
The frequencies of using foreign languages while travelling
引用:National survey on the English language in Finland: Uses, meanings and attitudes
フィンランド人はよく外国に旅行に行きます。全く外国に旅行をしない人はわずか6パーセントだけです。
若くて、都市部に住み、高等教育を受けた人ほど頻繁に海外旅行に行きます。また旅先で一番使うのは英語です。
3カ月以上外国に住んだことがある人は人口の5分の1を占めます。
これは日本とかなり違います。よく海外旅行をしたり、3カ月以上外国に住んだことのある日本人の割合はフィンランド人に比べてかなり少ないでしょう。
フィンランド人の3か月以上外国に住んだ理由は主に仕事です。フィンランド人にとって外国も外国語も身近なものだと言えます。
日本人にとっても外国や外国語がもっと身近になれば、仕事の選択ももっと増えるかもしれません。
このブログでは海外旅行・生活、留学、仕事、ワーキングホリデーなどを身近に感じて、具体的に検討できるような情報をシェアします。
フィンランド人の英語能力が高い理由④ 英語・母国語に対する態度
The distribution for the question “Do you consider yourself to be mono-, bi-, or multilingual?”
引用:National survey on the English language in Finland: Uses, meanings and attitudes
フィンランド人の83.8パーセントは自分のことを一言語話者(モノリンガル)だと思っています。二言語話者(バイリンガル)と認識している人は9.1パーセント、多言語話者(マルチリンガル)は7.1パーセントです。
高い英語能力を持っているにもかかわらず、自分を1言語話者だと答えているので、バイリンガル、マルチリンガルはかなり高いレベルだと考えていることがわかります。
またフィンランド人にとって、英語は仕事で使ったり、自由時間で楽しんでいても外国語だと認識していると言えます。
しかし、フィンランド人の約60パーセントが自分の英語はよい(英語能力は高い)と考えています。それに対して、対象をEUに広げると、自分の英語のスキルは十分だと考えている市民は38%だけです(Eurobarometer 2016の調査結果より)。
また、フィンランド人のほとんど全員がもっと英語のスキルを伸ばしたいと考えています。
このフィンランド人の英語スキルの自己評価と意欲は、日本人は見習うべきです。英語はグローバル言語であって、世界の人たちとコミュニケーションがとれたり、必要な情報が得られればそれで充分です。
英語のネイティブスピーカーと同レベルの英語能力を目指すのは現実的ではないし、必要もないです。
The percentages of respondents who agree with the statements about the importance of English in Finland
引用:National survey on the English language in Finland: Uses, meanings and attitudes
英語は母国語にとって脅威だと答えた人は17.8%で英語がフィンランドの文化にとって脅威だと答えた人は17.4%です。
フィンランド人は英語をポジティブにとらえていて、英語が母国語や文化に対して脅威になると考えていません。英語はますますグローバル化する社会において重要な役割を果たすと考えています。
半分以上の人が自分の生活において英語は重要だと答えています。若い人は80%以上、都市部に住む人は73%以上がそのように回答しています。英語が重要かは職業によっても変わります。若い人にとって、趣味や友達関係は英語と関係しているので、高い割合を示しています。
学校で英語を習うことやフィンランドの企業で英語が使われることに対してもポジティブです。近年の国際化とグローバル化のために、より専門的な職につくには英語が必要だと感じているためです。
また英語はスウェーデン語より重要だと考えられています。約81%の回答者がフィンランド語は英語より役立つだと考えていますが、約82%が英語はスウェーデン語より役立つと考えています。
Attitudes to mixing the respondent’s mother tongue and English
引用:National survey on the English language in Finland: Uses, meanings and attitudes
母国語に英語を混ぜて使うことに半分以上の人が賛成し、三分の一の人が反対です。
Mixing the mother tongue and English when speaking
引用:National survey on the English language in Finland: Uses, meanings and attitudes
話す時に混ぜることがよくあると答えているのが26%、たまにある35.3%、めったにない27.8%、全くない10.8%です。
Mixing the mother tongue and English when writing
引用:National survey on the English language in Finland: Uses, meanings and attitudes
書くときに混ぜることがよくあると答えているのが8.2%、たまにある19.4%、めったにない40.9%、全くない31.5%です。
英語の授業を小学校で導入する際に、日本語への悪影響、国語がおろそかになる懸念が世間でありましたが、それほど心配しなくてもいいのではないかと思います。
日本語はカタカナを使って上手に外国の言葉を取り入れてきました。漢字も中国から伝わったものですし、日本人は外国の良いものは取り入れる柔軟な民族で日本語の誇るべき特徴だと個人的には思っています。
The respondents’ predictions about English becoming one of the official languages in Finland
引用:National survey on the English language in Finland: Uses, meanings and attitudes
フィンランドにおける英語の未来に関する質問と回答も大変興味深いです。
英語は将来公式言語になるかの質問に対し、ほとんどの人がならないだろうと回答しました。しかし、なると答えた人が3分の1いるところも気になります。
The percentages of respondents who agree with the statements about the possible status of English in Finland in 20 years’ time
引用:National survey on the English language in Finland: Uses, meanings and attitudes
英語の将来に関する文に賛成する割合を上の数字は示しています。
今後、英語の重要性が高まると多くの人が予想しています。例えば、都市部では英語を目にする機会が増え、小学校などで英語の授業は増えると考えています。
The distribution for the question “In 20 years’ time, do you believe that Finns will have become outsiders in certain areas if they do not know English?”
The distribution for the question “If Finns do not know English in 20 years’ time, in what areas will they have become outsiders?”
引用:National survey on the English language in Finland: Uses, meanings and attitudes
英語がわからないと、人生や生活の中で取り残されてしまうかという質問に対して、はいが64.7%、 いいえが18.1%です。具体的には国際的なコミュニケーション、仕事の機会、インターネットやメディアのサービス、旅行の機会、教育の機会、最新の情報を入手することに関して、英語は重要だと考えられています。
大部分のフィンランド人は英語に対して中立的な立場をとっていて、英語は実用的だととらえています。スウェーデンやフランスに比べて、英語を脅威とはあまり感じておらず、気にしていないようです。
フィンランド人は、英語は他の言語にとって脅威になる可能性があるが、フィンランド語にとっては脅威にならないと考えています。なぜならフィンランド語に自信を持っていて、この存続と状態は続くだろうと考えているからです。
外国語に対してオープンで、日常生活に外国語は浸透しています。高学歴者などは英語の優位性を認めているが、英語に加えて他の外国語も身に着けるとよいと考えています。
2つの小さな言語を持つ国の為、外国語は重要なコミュニケーションのツールだといつも考えられてきたのです。
日本は海で囲まれた国で、人口も多く、経済力もあります。外国語はそれほど重要でないという恵まれた環境に長くあったのかもしれません。現在はグローバル化しているので、状況は違います。
参考:
National survey on the English language in Finland: Uses, meanings and attitudes
まとめ
フィンランド人は自分たちを一言語話者(モノリンガル)だと思っていますが、外国語教育はかなり受けていて、仕事、旅行や日常生活のなかで外国語に触れています。
英語は出会う様々な言語の中でも一番高いポジションにあり、一番勉強され、実際に使われ、日常に浸透している言語です。
またフィンランド人は自国の言語と文化に誇りと自信を持っていて、英語に取って代わられることを考えていないし、怖いと思っていないです。
今回、インタビューしたRosaが印象的なことを言っていました。
「フィンランドは、福祉のシステムと英語を含む複数の言語能力の高さに関して、高い評価を受けていることに海外に住んでから気づきました。その二つがフィンランドの繁栄と経済の発展につながっていると思います。」
私もオーストラリアに住んで、オーストラリア人を含めて色々な国の人と話すことによって、外から日本を見ることができました。
日本人で良かった、日本を誇りに思うことは多々ありました。日本の製品は一目置かれているし、漫画を始め日本の文化は人気だし、日本語は3種類の文字がありユニークで美しいです。
日本人が英語ができたなら…それはきっと鬼に金棒だと思うのです。きっともっともっと世界で活躍できると思うのです。
フィンランド人のように英語能力で誇りに思える、経済に寄与できる日本人が一人でも増えるきっかけに、このブログがなれるとよいです。
また、英語を使うことを楽しめる、世界に出ようと思えるような良質なコンテンツ作りに努力したいと思いました。
関連記事:中国人の英語能力は?中国人の英語の特徴と中国の英語教育
おまけ(ムーミン、サンタクロース、サウナ、オーロラ)
フィンランドならではのムーミン、サンタクロース、サウナ、オーロラについてもRosaに聞いてみました★ 以下、CはライターのCarley、RはRosaです。
フィンランド生まれのムーミンについて
C:フィンランドの人たちはやっぱりムーミンが大好きなのですか?
R:フィンランド人はムーミンを愛しています。私が子どもの時は、日本のアニメのムーミンを見ていました。ムーミンのアニメは何種類もあります。今も子どもたちはよくムーミンを見ていると思います。
ムーミンのコップやプレートを集めている人は多いです。フィンランドの私の実家にもたくさんムーミンのコップがあります。
フィンランド生まれのサンタクロースについて
C:フィンランドの人たちはサンタクロースをどう思っていますか?
R:フィンランド人はサンタクロースを愛しています。理由として、サンタクロースはフィンランドに住んでいると強調されているからです(例えば、スウェーデンではないとか)。
こどもたちは誰からか聞いて、それが実在しているわけではないことにいつか気づきます。それでもサンタクロースはフィンランドの文化や伝統にとって大事な役割を果たしています。
クリスマスシーズンになるとサンタクロースを家に呼びます。そのサンタクロースは変装した家族の誰かだったり、雇われた人です。
フィンランド発祥のサウナについて
C:フィンランドの人たちはサウナに行きますか?
R:もちろん行きます。私はオーストラリアに住んでいるので、なくてさびしいと一番感じるフィンランドのものがサウナです。
フィンランド人はサウナが大好きなので、「サウナに行く」という意味の動詞(saunoa)があります。季節を問わず、定期的に(例えば週に1回とか2回とか)サウナに行くのが普通です。
フィンランドで見られるオーロラ(北極光)について
C:フィンランドの人たちはオーロラを見るのが好きですか?
R:大好きです。澄み切った冬の空で見ると、とてもきれいです。でもフィンランドの人たちは、その美しい現象を見られない国から来た人がオーロラを見ると、どんなに感動的かはわかっていないと思います。
インタビュー協力者:Rosa
フィンランド出身。母国では、教育科学修士号を取得し、移民にフィンランド語を教えた経験を持つ。現在はオーストラリア在住で高校教師として働いている。オーストラリア・フリンダース大学の大学院課程TESOLコースを修了。
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