海外大学院にあなたも行ける!意外とできちゃう?体験談② 大学院の勉強編

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大学院が始まる前は自分がやっていけるか本当に緊張していました。日本の大学でさえ、普通に4年で卒業できなかったのですから。恐ろしくて眠れない日もありました。

スタートして最初の頃は自分にがっかりすることは多かったです。でも少しずつ慣れました。

色々な国から来ている留学生の訛りにも次第に慣れてきます。完全にわかるということはないですが、わかる割合が増えてきます。最後まで何を言っているのか半分ぐらいしかわからない先生もいましたが…。

今回の記事ではどのような勉強をしたのか、どんなことを学べたか、具体的にフリンダース大学での体験をシェアします。

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留学先大学院での勉強

学期前手続き

学期開始が近づくと、大学に登録しているメールアドレスに大学から事務手続きのメールが届くようになります。メールの案内に従って、大学で学生証作成、wifiのアクセス手続き、アプリをインストール、科目登録をしたりします。

下の写真はその時に一度にインストールしたアプリ一覧です。

右上のFLOというのがマイページのような自分専用のページで、大学のことは全てできます。授業料の支払い、宿題の提出、クラスメートとのオンラインディスカッション、成績の閲覧、資料の閲覧、図書館の本の予約などです。学期中はこのページにほぼ毎日アクセスすることになります。

右下のOutlookは大学の自分専用のメールです。留学生オフィス、先生、クラスメートとのやり取りに使えます。

左下のOne Driveでは作成したエッセイなど、オンライン上に保存できます。パソコンやUSBが壊れても困ることはありません。

オンラインでほとんどのことができるので、大学に出向くのは授業の時だけで大丈夫です。

授業

workshop, lecture, tutorialなど色々なタイプの授業があります。一番多いのはworkshopという授業で、先生の話やペア・グループワーク、発表など色々なスタイルが混ざっています。

lectureは主に先生の話を聞くだけになります。tutorialはクラスメートとのグループワークが主になります。私が受講したtutorialはグループで話し合った後にクラス全体に発表しました。

同じコースで友達を作るのは大事だと私は思います。tutorialでは誰がグループにいるかは結構重要です。友達がグループにいれば、リラックスして自分の発言ができます。

オーストラリアの大学生は日本に比べてよく勉強するというのは本当だと思います。とにかく宿題が多いということもありますが、図書館で熱心に勉強している生徒は多いです。

しかし玉石混合という言葉のように、あまりやる気のない学生もいます。良い友達を作って、刺激を受けながら、お互いに依存しすぎず励まし合うのが良いと思います。

週に何コマあるかは、コース、登録科目数によって違います。4科目受講していても、毎週4コマあるわけではなかったです。時々お休みの週があって、学期半ばにはmid semester breakというお休みが2週間ありました。

授業数自体は少なくても絶えず勉強していないと、ついていくことは難しいです。とにかく毎日宿題に追われます。

宿題・成績・評価

ワークブック(Study Guide)

宿題で一番時間がかかったのは読む宿題です。教科書と参考資料の指定ページを次の授業までに読み、Study Guideと呼ばれるワークブックのようなものを終わらせておかなければいけません。

このStudy Guideの取り組みは、成績に組み込まれています。成績の大部分を占める訳ではないのですが、しっかり授業を理解して、割合の大きいエッセイなどで良い成績を取るには日々こつこつとStudy Guideに取り組む必要があります。

ただ大量に教科書や参考文献を読んでも要点を忘れてしまったりするのですが、Study Guideの質問の答えを探しながら読むと大事なことが頭に残り、授業がわかりやすくなります。

私が受けた科目にはすべて教科書が指定されていて、大学の書店(COOP)やアマゾンなどで私は購入しました。Kindleで購入できるものはKindleを選びました。わからない単語は長押しすると辞書に飛んで意味を調べられるので便利でした。

Study Guideの他に、プレゼンテーション、クイズ、授業の貢献度、試験、エッセイなど様々な物差しで、その科目の成績が出ます。

プレゼンテーション

科目によってはプレゼンテーションがあります。私はTESOL(英語教授法)だったので、自分が先生になって模擬授業をしたり、英語を教える際に重要な原則について説明しました。

プレゼンテーションは時間が決まっているので、時間を計りながら何回も練習しました。パワーポイントを使うことは多いので、上手くポイントを書いておくと言い忘れることが少ないです。プレゼンテーションをこなすと、人前で一定時間英語で発表することに慣れます。

プレゼンテーションはエッセイの次に成績における高い割合を占めていて、科目によって違いますが2~3割ぐらいでした。

クイズ

クイズはオンラインのマイページ上に用意されていて、選択問題でした。教科書やStudy Guideの内容がわかっていれば正解できます。またどの先生も毎回授業内容をまとめたパワーポイントを準備していて、それも大きなヒントになります。

授業の貢献度

授業の貢献度とここでは書きましたが、英語ではparticipationと言います。participationは参加という意味ですが、授業に出席するだけでは良い点数はもらえません。授業内での発言、フォーラムというオンラインディスカッションの書き込みが含まれます。

もちろん発言や書き込みの内容は重要で、どれだけ貢献できたかというのが見られます。日本人は発言が苦手だと言われます。私は毎回の授業で、必ず1回は挙手して発言することを目標にしていました。

常に頭をフル回転させて、絶対的な自信がある時に発言してインパクトを与えるようにしました。質で勝負して、先生や他の生徒たちの反応が良いと嬉しかったです。

1回言うと満足してしまい、結構脱力していました(笑)。慣れてくると目標を二回に増やして、できると達成感がありました。

オンラインディスカッションの書き込みは好きじゃないという学生も多かったのですが、私は好きでした。授業は時間が限られているので、クラスメートの意見を全て知ることはできません。

下の写真はオンラインディスカッションでクラスメートがシェアしたTOEFL対策コースに対して、私がコメントしています。

クラスメートは色々な国から来ています。大学院に入学するまで全然違う仕事をしていた人、母国では大学の先生などバックグラウンドも様々です。だからオンラインディスカッション学ぶことも多かったです。

試験

私はtake home examという試験を受けました。その名の通り、家で取り組む試験です。答えは調べてもいいし、どんなに時間をかけても大丈夫です。友達との答えのシェアはしないように、先生からは強く言われます。

答えは記号や1単語などではなく、割とまとまった文章になります。その問題によって100ワードとか500ワードとか指定があります。ですから答えはその人オリジナルのものになります。

試験や後述のエッセイを提出する際は、Turnitinという盗作を防ぐためのシステムを通します。それでネット上などの類似した表現の文章は何パーセントあると数字がわかります。丸写しとかは完全にばれます。

パーセントを低くするには、とにかくparaphrase(パラフレーズ、言い換え)です。同じ内容でも類義語などを使って、違う文章にします。またparaphraseをしたら、大学指定のやり方にそって引用しなければなりません。

エッセイ

エッセイは科目の成績に占める割合が大きく、たいてい学期の最後に提出します。今まで学んだことを基に、さらに調べたことを追加して書きます。

大学の図書館やGoogle Scholarで資料を探します。図書館というと実際の本を借りるイメージですが、オンライン上に書籍・資料が膨大にあってパソコンやタブレットで読むことができます。

大学の図書館のページやGoogle Scholarにキーワードを入力して調べます。本や論文のタイトルを見て、自分が欲しい情報がありそうか判断します。

良さそうな資料を見つけたら、本当に自分のエッセイに使えるか判断しないといけません。膨大な量から探し出すので読むスピードが必要です。その際に時短できるスキルとしてスキミング(skimming)があります。

スキミングは要点を読み取って大意をつかみます。私はまず最後の段落やページに飛んで、conclusion(結論)を読みます。それまで書かれていることが短くまとめてあるので、欲しい情報が含まれているか判断することができます。

全体的に良さそうだと思ったら、各段落の最初の部分だけを読んで全体の意味をとらえていきます。

部分的に使えそうだと思ったら、スキャニング(scanning)という特定の情報を探し出すスキルが効果的です。例えばconclusionの真ん中あたりに欲しい情報が書かれてあったら、本文も真ん中あたりをチェックします。

conclusionで出てきたキーワードや似たようなことを言っている箇所を探します。conclusionよりももっと詳しく書かれているので、理解を深めます。

スキミングやスキャニングは、私は大学院留学前から知ってはいましたが、あまりやったことはありませんでした。大学院でも教科書を読んでStudy Guideに取り組むときは精読の方がよく理解できて問題にも答えやすいのでおすすめです。

エッセイを書くときはそれ以上に大量に読まないといけないので、スキミングとスキャニングは自然とするようになります。

エッセイに取り組むにはEnd Noteというソフトが便利です。引用リストを手動で作るのは結構な時間がかかります。

End Noteで自分が参考にしたい文章を保存したり、その文献の著者等情報を指定の引用方法で瞬時に作成できます。End Noteは大学のITサポートに行けば無料でインストールしてくれます。

エッセイは自由度が高いので、私は卒業後日本で英語を教えることをイメージして、役に立ちそうなことをテーマに書きました。大変でしたが、今後使えるぞ!と思うと楽しく取り組めました。

一方で自分は書くのが遅く、ライティングの力が弱いと感じたので、またアカデミックな世界に入る時は学び直す必要性を感じました。

最終のエッセイの提出が終わってしばらくすると、最終的な成績が通知されます。オーストラリアの大学は秀HD: High Distinction, 優D: Distinction, 良C: Credit, 可P: Pass, 不可F:Failが一般的です。

私は奇跡的に全科目HDで修了することができました。涙、涙でした…。振り返ると苦しさがほとんどだったけど、楽しさも感じることができました。成績は考えると苦しいので、学びたい気持ちをいっぱいにして過ごすようにずっと心がけていました。

卒業

卒業式は次のセメスターのミッドセメスターブレイク中に行われます。例えば6月に学期が終わって、その卒業式は早くて9月です。8月にビザが切れる留学生が多く、その学生は卒業式には出ないで帰国することになります。

でもガウンや帽子などを借りて記念撮影をする機会はあります。また、卒業式は出席しなくてもよくて、証書などはもらえます。ガウンや帽子は有料のレンタルです。

もし直近(例えば9月)の式の日時の都合が悪ければ、次回の卒業式(例えば12月)に参加するなど延期もできます。

大学院留学を通じて学んだこと

専門分野についての理解

私の専門はTESOL(英語教授法)でしたが、子どもから大人まで、場所は公立の中学校、民間の英会話学校、自宅の英語教室などトータルで12年間、英語を教えた経験がありました。

自分が試行錯誤しながら、これがいいなと思ったことが理論として確立していることを知ったことが何度もありました。すでに経験を通して、体感的にわかっていたことが6割、初めて知ったことが4割ほどでした。

全く英語を教えた経験がない学生もいましたが、しっかりと合格はもらっていました。でも理論を学んだあとはどう実践するかを考えないといけないので、経験がないとイメージが難しいようで大変そうでした。

数年間その専攻の実務経験を積んで、海外の大学院で学ぶのが一番おすすめかもしれません。もちろん経験なしで将来実務において理論を基に活躍する、十分経験を積んだ後でさらに新しい発見をしながら理解を深めるのもいいと思います。

色んな国の留学生との交流

地元のオーストラリア人の学生だけではなく、色んな国からの学生がいました。今まで意識したことのない国からも来ています。その国がどこにあるかわからなくて、地図で調べたこともありました。

その国からの人と接する、友達になることによって、世界の小ささを感じることができます。もちろん英語を通して知るわけです。英語で視野は確かに広がると思います。国や文化の違いと人間としての共通する部分との両方を感じました。

また日本に親しみを持っている、よく知っている人が多いことに驚きました。日本製品にリスペクトしていて、小さい頃から日本のアニメをよく見ているようです。片言でも日本語を知っている人も結構います。

授業では日本人一人で、日本が話題になることもありました。しっかり答えないといけないのがプレッシャーですが、日本人で良かったと思うことはありました。

英語で考える

クラスメートとのやり取り、授業、宿題で英語をたくさん使うので、英語を使うのが段々当たり前になってきます。日本語よりも英語で考える時間が断然多いです。

skimmingやscanningで大量の英語を処理する速度が速くなりました。日本語と同じレベルではないかもしれないけど、違和感なく必要な情報を取り出すことができるようになりました。

自分の英語はまだまだだと思い知ったので、日本にいる時より、英語がもっとできるようになりたいと思いました。

子育てとの両立

大学院の勉強だけで大変なのに子育てと両立できるか、大きな不安の一つでした。土日のどちらか一日はしっかり子どもと遊ぶようにしていました。ですが、学期も後半に入ると更にハードになって、それもなかなかできないようになってきました。

かわいそうだと思うこともありましたが、親が学ぶ姿勢を見せることも大事なはず!と自分に言い訳していました。

オーストラリアは子育て、勉強、仕事などいくつも一度にこなしている人が多いので、自分は特別ではない、自分も両立したいと思うようになりました。

今後も複数のことをやることになっても、留学前よりは上手に時間を使えるような気がします。

OSHCという学校の学童システムには助けられました。有料ですが、子どもも楽しく過ごしていたので安心して勉強できました。

OSHCの情報を含む記事:海外大学院にあなたも行ける!準備編

まとめ

大学院での勉強について書きましたが、何をしないといけないかは全て、コース前や最初の授業で知らされます。

学部や専攻によっても違いますが、日本の大学に比べて評価基準はかなり明確です。努力に対して客観的で正当な評価を受ける、というのは学生にとって大事なことだと、自分が学生に戻ってみて気づきました。

コース後の学生による評価もあり、大学の成長しようとする努力にも感動しました。大学院留学でたくさんのことを学べたので、今後のブログ運営にも生かしていきたいです。
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