おうち英語をしていても、英語教室に通っている子は多いでしょう。家族以外の人と英語でコミュニケーションをするのは大きな意味があります。また同じぐらいの年齢のお友だちからの刺激も受けられます。
日本語を理解のサポートとしてレッスンで使う英語教室もあります。皆さんはそれをどう思いますか?英語の先生はレッスンで日本語を使ってはいけないのでしょうか?
第二言語の学習の場で第一言語は使用していいのか、悪いのか調べてみました。
第二言語習得論で有名なKrashenは、”It depends.”(時と場合による)と書いています。
なじみの薄かったり、理解するのが難しい複雑なトピックを扱うときは、第一言語で関連する情報を前もって読んだり、レッスンの途中で説明をすると第二言語でも理解がスムーズになると述べています。
例えば鎖国について英語で議論するとなると、まず鎖国について知らないと議論はできないです。確かに、英語でいきなり日本が行った鎖国について調べるより、日本語で大体のことを知ってからの方が英語の理解が深まると想像できます。
私も何かインターネットで調べる時、まずは日本語のキーワードで検索してから英語で検索することが多いです。
その方がよくわかると自然に気づいてそうしている気がします。英語の情報量は日本語に比べて圧倒的に多いので、英語での検索もしています。
参考:S. Krashen, International Journal of Foreign Language Teaching 2(1): 9. 2006.
言語学者のDavid Nunanによると、語彙と文法に関して、先生は第一言語の簡潔な訳を使ってもよいとしています。それができるのは、同じ母国語の英語の先生がもつ利点でもあると述べています。
また何でも英語で説明するとなると、まどろっこしくなって生徒はわかりづらくなると書いています。
参考:David Nunan, 1995, The self-directed teacher: managing the learning process
語彙に関しては、絵でわかる単語(例えばapple)ならいいのですが、抽象的な意味を持つ単語だと絵では伝えられません。そのような単語を教える時、日本語を使うのもOKだと思います。
複雑な文法に関しても、息子に教えたとき、日本語で説明した方が速く、理解がスムーズだったことがありました。
どうしても日本語を使わなければ生徒が理解しにくい時には日本語はOKということになります。
日本語を使わず、理解させる工夫をするスキルが英語の先生には求められています。理解できる簡単な英語、絵、動画、グラフ、ジェスチャーや表情を使うのが第一です。
でもそれを駆使しても、理解させるのが難しいまたは時間がかかりすぎる場合は、日本語を使うことは一つの方法だと言えます。
私が今まで見た英語のレッスンで一番すごいと思っているのは、有名なケビン先生によるORT読み聞かせです。
このブログを読んでいる方は知っていらっしゃるのではないかと思います。ケビン先生はジェスチャーや表情、小道具など色々な方法を使って、子どもたちはお話に入り込んでよく理解できて楽しんでいます。
ケビン先生は時折日本語も使っています。すごく自然で盛り上がる一つの要素にもなっています。
日本語を英語のレッスンに取り入れるのは先生の高いスキルが必要ですが、時と場合によって日本語は有効だと言えるでしょう。
2つブログランキングに登録しています。応援ありがとうございます★
↓イラストのワンクリックお願いします。にほんブログ村
にほんブログ村