第二言語習得|オーストラリアで英語を好きになった訳

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私はずっと英語が嫌いでした。でもオーストラリアと出会って英語が好きになりました。オーストラリアだったら息子も英語が好きになるだろうと確信していました。

でもその理由というのは、オーストラリア人が優しいから、私の英語をよく聞いてくれるから、外国人に慣れていて移民に寛容な国だから…そういうことしか言えませんでした。

第二言語習得の仮説で有名なクラッシェンのプレゼンテーションを見ていて、はっきり理論的に気づきました。なぜ私がオーストラリアで英語を好きになったのかが。

それについて今回の記事では書きます。

どう話すかではなく何を話すか

前回の記事では、クラッシェンのプレゼンテーション動画を見て息子がオーストラリアの学校を楽しんだ理由がはっきりわかったということをお伝えしました。

関連記事:息子がオーストラリアの学校を楽しめた理由|英語がカギ

自分がオーストラリアで英語を好きになった理由にもはっきり気づきました。それはクラッシェンの言う第二言語習得における仮説の一つ、情意フィルター(affective filter)でした。

これは不安が少なければ、習得が進むという仮説です。

例えば使っている単語や文法が間違えても、誰も笑ったりしなければ間違えてもいいから話してみようと思います。そして使うことにより上手くなります。

逆に間違えて皆の前で指摘されたら、話すのが怖い、もう話したくないと思います。

日本の学校の単語テストではスペルが一つでも違えば、×です。英作文で文法が間違えていたら意味が伝えられていても、減点をくらいます。

豊かな表現を書いていれば加点する、そんな先生もいるでしょうし、そんな採点基準もあります。

でも間違いがあれば減点するというやり方は、この記事を読んでくださっている方が学生時代は主流だったと思います。

私たちは間違えたらいけないというのを無意識レベルかもしれませんが植えつけられています。

私は20代の頃はアメリカに行くことが多かったです。アメリカ大好きの方もいらっしゃるだろうし、アメリカでも州や地域によっても違うでしょうから、言いにくいことではあります。

でも私が行ったアメリカは厳しかったです。詳しくはないのですが、保守的な地域では英語が流暢で当たり前な空気は強いかもしれません。

オーストラリア人は一般的に外国人の話す英語は完璧ではなくて当たり前と思っているように感じます。

私がどういう単語や文法や表現を使って話していることよりも、圧倒的に私が何を話しているかを聞いてくれます。

私がどういう考えを持っているかとか、何について話しているとか、理解しようとしてくれるしフィードバックをくれます。

大学院の授業でも、先生も学生も私が何を言っているかにフォーカスしてくれていたように思います。

クラッシェンは会話に気持ちが入り込んでいたら、外国語を話していることを忘れる。それが習得を進めると言っています。

私はオーストラリアで英語を話す時に、自分が英語を話していることを忘れていたことはあったと思います。

オーストラリア人は日本を知っている

私は日本の大学を卒業した年にアメリカの小学校を訪問しました。折り紙を教えたり、子どもたちの名前をカタカナで習字に書いてあげたりしました。

私への質問タイムもあったのですが、「あなたの国では犬や猫を食べるの?」はどのクラスでも多かったです(笑)。私の答えは「食べない、でも中国では食べるかも?」でした。

オーストラリアで中国人とラオス人のお友だちに聞いたことがあります。どれぐらい一般的かは聞いていませんが、その二つの国では犬は食べると言っていました。

これは一つの例ですが、アメリカではアジアや日本が地理的に離れていることもあって、一般的にアジアの色々な国の区別はあまりついていないように感じました。

オーストラリアは日本というと車をはじめとする商品の品質の良さがイメージにあります。

寿司はかなり人気です。それが日本の食べ物だということももちろん知っています。

オーストラリアでは日本語を外国語として学ぶ小学校は多いので、レベルは様々ですが日本語を知っている人は多いです。

たまに日本にあまり良いイメージを持っていない人にも会いましたが、ほぼ皆いいイメージを持っているように感じました。

日本は韓国・中国と仲が悪いと思っている、知っている?人は多いようでした。それだけアジアについても知っていると言えます。

地理的に近いので、日本に旅行したことがある人も多かったです。東京・大阪・京都・広島は定番で、スキーをするなら北海道や長野、複数回日本に来る人は金沢、日光、箱根などでも観光していました。

共通の話題があると会話が盛り上がります。仲良くなったオーストラリア人は、日本が好きで何回も行ったことがある人、自分自身が移民(ドイツ・イギリス)、ホストファミリーとして日本人留学生を受け入れたことがある人などでした。

まとめ

初めてオーストラリアに行った時は、英語が上達するには学習者自身の問題だけでなく、会話する相手がどんな人かによっても違うのではないかと感じていました。

相手がよく自分の話を聞いてくれる、興味を持ってくれたら上達するのではないかと思っていました。

第二言語習得理論を知ることによって、経験的に感じていたことがクリアになるのは面白いです。英語の先生であれば、自分の指導が変わったり自信が持てたりすると思います。

このブログでもTESOLのカテゴリーでわかりやすくシェアしていこうと思います。

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