「語学の才能がある」は本当か?4つの能力を測るテスト

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学生時代に英語が得意教科だった人、苦手教科だった人といると思います。学校では苦手だったけど、留学してローカルの人と積極的に話すようにしたらできるようになったという人もいるでしょう。

「語学の才能がある」いう言葉を聞いたことがある人は多いでしょう。これは本当なのでしょうか?母語を話せない人はいません。人間は言語を身につける能力が生まれつき備わっていると言われています。

外国語に関してはどうでしょうか?「外国語学習の適性」というのはあるようです。今回の記事ではこの適性に焦点を当てていきます。

尚、英語習得に関して、年齢・環境・動機付け・態度など色々な要因があります。適性だけで習得できるわけではないことは最初に書いておきます。

関連記事:臨界期仮説|英語は早く始めないとダメ?何歳までならOK?

外国語学習適性テスト

テストはいろんな種類があります。学校で行われる単元テストや定期テスト、基本的に範囲がない標準テスト、クラス分けテストなど。

関連記事:大学入試(英語)|8外部試験を活用するのは本当はおかしい理由

適性テストというのもあります。一番よく知られている外国語学習適性テストにMLAT(Modern Language Aptitude Test)があります。

このテストはだれでも受けられるわけではありません。受けられるのは原則的に大人だけで、診断目的があると認められた団体のみこの試験を実施することができます。

例えば軍人に受験させて、外国語学習に適した人材を見つけ語学研修を受けさせるという使い方があります。他には外国語学習障害があると認定されれば、大学で卒業に必須とされる外国語の単位取得を免除されます。

このテストは4つの能力を測ります。

  • 音に関する敏感さ

  • 文法に関する敏感さ

  • 意味と言語形式との関連パターンを見つけだす能力

  • 丸暗記する能力

サンプル問題はこちらで確認できます

MLATなどの適性テストは教室での外国語学習のデータに基づいているので、自然習得の適性は予測できるかは論争点になっているようです。

2つの言語能力

日常言語能力という日常会話ができる能力と認知学習言語能力という学校で勉強する教科学習に関する言語能力があります。

学校の成績を予測するために作られたIQテストはなじみがあると思います。認知学習言語能力はIQテストと呼ばれる知能テストと相関が高く、日常言語能力は相関が低いそうです。

以前は学校での英語の授業は文法訳読方式が主流だったので、学校での英語の成績がふるわなかった人も会話で眠っていた才能が開花するかもしれません。

知能テストの結果と外国語学習適性テストの結果は重なる部分は多くあるものの同じではありません。これを知ったとき、私の中国人の友達を思い出しました。他の教科はそうでもなかったけど英語はいつも学校でトップだったと言っていました。

彼女の英語を初めて聞いた時、帰国子女なのかな?と思いました。

でも聞いてみると、中国を出て外国暮らしを始めたのは30歳前だったのです。そして私と出会ったのは中国を出てまだ半年ぐらいでした。

彼女は特に音に関する能力が高くて、適性が高かったのではないかと思います。

わかった適性をどう学習に生かすか

適性テストの結果をもとに、文法に強いグループには文法中心の授業、記憶力が高いグループには暗記中心の授業をした研究がありました。成績が上がり学習への態度も良くなったという結果が出ました。

自分に合った方法で外国語学習に取り組むことをこれからはもっと重視されるといいかなと思います。

大学院の授業でラーニングスタイルについて学んだ時に印象に残っている言葉があります。それは「グループレッスンの場合はビュッフェ式にする。」色々なタイプの学習者を想定して、色々なアプローチのレッスンをすることが良いのです。

レッスンをする先生が文法学習で英語が得意になったからそれが一番いいと思って文法のレッスンばかりする、実践的な会話で英語ができるようになったから会話のレッスンばかりするというのはいけません。

子ども相手のレッスンだったら、耳から学べる歌やチャンツ、手先を動かしながら学べるクッキングや工作、視覚を利用して絵やフラッシュカードで学ぶ、体を動かすゲームなどを取り入れると良いです。

男と女、どちらが外国語学習に向いているか

母語に関しては、一般的に女の子の方が発達が早いそうです。確かに息子が小さい頃を思い出すと、女の子はおしゃべりが早い子が多かったです。

外国語学習に関しては色々な結果が出ていますが、男性の方が明らかに優れている結果はないことから、女性の方が男性より向いているというのはある程度言えるようです。

英語の世界に長くいますが、出会った人の数を考えると圧倒的に女性が多いです。大学でも英文科というと女子学生が多いのではないでしょうか?でもそんな中で出会った男性はめちゃくちゃハイレベルな英語力をお持ちだったりしますが。

息子は外国語学習に向いているかはまだわかりません。英語も中国語も好きみたいなので続けて欲しいと思っています。語学以外にもやりたいことは色々あるみたいなので、ツールとして英語は使えるようになると良いです。

まとめ

「語学の才能がある」は本当か?気になったことがある人も多いと思うので取り上げてみました。言葉は「適性」となるわけですね。

私自身は英語に向いていると思えたことは一度もありません。逆にないと思うことの方が振り返ると多かったような気がします。それでも続けてきたので、伸びてきたように思います。そして今では英語ができて良かったと思うことが多いです。

外国語学習障害を除けば、適性よりは動機など他の要因が成功するかの決め手になる気がします。動機についてはまた詳しく取り上げようと思います。

参考:白井恭弘「外国語学習の科学―第二言語習得論とは何か」

Language Learning and Testing Foundation, Modern Language Aptitude Test

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