JALTってどう?英語の学会に日本人が参加してみた

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少し前に英語の先生が集まる学会に参加したのでレビューしたいと思います★今回の記事で取り上げるのは、JALT全国語学教育学会という日本人の英語の先生は知る人ぞ知る学会です。

外国人の先生は知っている人が多いかな?と思います。結構有名です。私が初めて参加したのは20年ほど前で今回参加したのはかなり久しぶりでした。日本人の英語の先生にも知ってもらいたいと思ったので記事にしてみました。

JALT全国語学教育学会とは?

JALTは日本国内及び国外における語学の教育及び学習の向上を目指すNPO法人で、35の支部と26の分野別研究部会からなる約3,000人の語学専門家の学術団体です。

引用:全国語学教育学会

学会員になるにはメンバーシップを払う必要があります。いろんなタイプがあるみたいですが、通常会員は13,000円です。

学会のメンバーになるとどんないいことがあるかというと、年次国際大会という大きな大会の参加費が割引になる、支部が開催している定例会に無料または割引で参加できる、JALTのジャーナルがもらえるということです。

ここからはメンバーでない私が書くことなので、憶測も入ってくるかと思いますが親しい人がメンバーだったので知っていることをシェアします。(読んだ方で何か気づいたことがあったら教えていただきたいです^^;)

ジャーナルに自分の研究論文が掲載されると、大学の先生は業績になる、つまり例えば講師から准教授になるとか道が開けます。ですから大学の先生が多いです。

しかもこの学会のジャーナルは英語で書いた論文を投稿できるので、外国人の先生が多く集まっています。↓はHPから引用させてもらった写真ですが、こんな感じで外国人が多いですね。

引用:全国語学教育学会

でも幼稚園や小中高の英語の先生、英語以外の言語教育に携わる方など色々みたいです。特に参加資格はないようですし、会員でなくても色々なイベントに参加することができます。

東京支部のイベントに参加した理由

大学院に留学していた時からJALTは時々チェックしていました。帰国したら何かよいイベントがあれば参加したいと思っていました。

そして立教大学でめちゃ興味あるトピックのプレゼンがあるということで、すぐに問合せをして参加することにしました。

トピックはTranslanguagingとTBLTについてでした。Translanguagingを知っている人は少ないかな?というか私もあまり知りませんでした。

Translanguagingというのは会話の中で複数の言語の言葉を使うことです。バイリンガル教育における授業で複数の言語を柔軟に使うことがあります。

日本人が日本語を話しているのに、英語をやたら混ぜながら話されると少しイラっと感じることがあるのですが(私だけではないよね?^^;)そういうネガティブな態度の話ではないです。

日本の英語の授業は、オールイングリッシュが素晴らしいという意見と、日本語も使った方がいいという意見がありますが、Translanguagingは後者に入ります。

日本語を英語の授業で使うといえば、訳読方式があります。英語長文を理解するのに日本語に全て訳していくのは、英語教授法ではGT(Grammar Translation)と呼ばれ、TESOL業界?では忌み嫌われています。

Translanguagingは訳すわけではないのでGTとは違うものです。

TBLT(Task Based Language Teaching)とは、学習者に課題(タスク)を与えそれを達成する過程で英語を使うことで英語力を高める英語教授法です。

私は大学院のある授業で、TBLTを取り入れたレッスンプランを作りました。横浜市にある動物園で動物についてペアで調べ、プレゼンテーションビデオを作るというレッスンです。

この場合、タスクは動物について調べ、発表することですが、それを全て英語ですることで実践的英語力をつけるというねらいがあります。

今回のプレゼンは、このTBLTの可能性を広げるTranslanguagingというタイトルでした。

確かにタスクのトピックが難しかったら、日本語で知識のベースづくりをすると効率がいいと思います。

英語の授業で日本語は全く使わない方がいいのか、補助的に使った方がいいのか、かなり興味深いテーマです。

それから私はTBLTは大学院の課題でも取り上げたほど大好きなのです。しかもニュージーランドの大学から来日の教授のプレゼンで、これはビンゴ!ということで申し込みました。

イベントレビュー

金曜日の夜だったので、息子はママ友に預け喜々として参加してきました。メンバーは無料、私はノンメンバーなので1,000円でした。うん、安い★

10数年ぶりのJALT、雰囲気は変わっていませんでした。20~30人の参加者で日本人は3,4人でした。オーストラリアの大学院ともちょっと似た感じで発言は自由に結構あって、みんな熱心でした。

やっぱり私はこういう雰囲気が好きだな~と思いました。小グループでの話し合いは日本人の方と一緒でしたが、英語で話しました。優しい感じの方でとっても話しやすかったです!

印象に残った内容は、第一言語・第二言語や母語・外国語という呼び方ではなく、Own Language・New Languageという呼び方をするということがまず一つです。

確かに私にとって英語は第二言語ですが、中国語を次に学んでも第二言語習得理論が適用される訳です。呼び方がちょっとおかしいよねということです。

二つ目はじゃあ実際にTBLTにどうやってTranslanguagingを組み込むかという一例です。

まず有名な日本人通訳による前回のオリンピックでの通訳の様子をYou Tubeで見ます。それから3人のグループ活動(ロールプレイ)に入ります。

一人は日本の学校を訪れた日本語は話せず英語は話せる交換留学生の役、一人は日本人学生の役、残りの一人は通訳です。交換留学生は英語で日本人学生役の生徒に質問をします。通訳がその質問を訳して、日本人学生は日本語で質問に答えます。

場面設定が自然でいいなと思いました。他にもベトナムの高校での実践例の紹介もありました。

印象に残った三つ目として、外国人の参加者がほとんどの学会でありながら、ネイティブスピーカーを第一とする考えに懐疑的で、日本語が授業で使える日本人の英語の先生は羨ましい?という意見も出たことでした。

私は今回Translanguagingについて学んだのが初めてだったのですが、参加者の発言でCode-switchingという用語も出てきてまた知りたいことが出てきました。自分がマークしていなかったことを知ることができたので良かったです。

プレゼンターはビクトリア大学ウェリントンのDr. Jonathan Newtonで、メールでプレゼンテーションのスライドをメールで送ってくれました。スライドがあると後で要点が復習できるので助かりました。

まとめ

JALTは暖かい雰囲気の学会と感じます。参加者はいい授業をしたいという熱意を持っている先生たちだと思います。

ガッツリ英語環境なので、留学の雰囲気も味わうことができます。会員でなくてもイベント参加費はリーズナブルなので、これからも興味のあるイベントは参加しようと思います。

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