今はYou Tubeやテレビの多言語放送、DVDなどで簡単に英語に触れることができます。語学の天才である乳幼児にそれを見せる・聞かせるだけでバイリンガルになるのでしょうか?
私のブログをよく読んでくださっている方は、私が映像の力を信じていることに気づいてくださっているかな?と思います。
自分の英語学習にも息子のおうち英語にも英語のアニメやドラマはかなり役に立ったと実感しています。
でもいつも思っていたのです。それだけで英語ができるようになるのかな?と。皆さんは思ったことはないですか?画面やスピーカーから聞こえる一方通行な英語音声だけでいいのかな?と。
人間の直接的な語りかけや双方向のコミュニケーションは必要ではないのでしょうか?
今回の記事ではホワイトハウスやニューヨークタイムズ、CNNなどで講演をした言語病理学者のパトリシア・クールによるTEDでの「赤ちゃんは語学の天才」というプレゼンテーションを紹介し、私なりの解釈を書いていきます。
目次
TED×Rainier「赤ちゃんは語学の天才」パトリシア・クール
英語だけを聞いたアメリカ人の赤ちゃんに中国語の音が聞き取れるか?
このプレゼンテーションによると、あらゆる言語の音を聞き分けられる臨界期は1歳の誕生日の前の時期です。
日本人にとって一番難しい英語の発音はRだと言われています。またRとLの聞き分けは難しいです。
6~8カ月の赤ちゃんは日本人もアメリカ人もRとLの聞き取りができています。しかし10~12カ月になると日本人の赤ちゃんはこの聞き分けができなくなりました。
(3:05)
人間による中国語を聞いたアメリカ人の赤ちゃんは中国語の音が聞き取れるようになったか?
中国語を聞いたことのないアメリカ人の赤ちゃんに中国人による中国語の語りかけや読み聞かせを12セッションしました。それまで中国語だけを10カ月半聞いてきた台湾の赤ちゃんと同じレベルになりました。
(5:38)
機械を通した中国語音声を聞いた赤ちゃんは中国語の音を聞き取れるようになったか?
中国語を全く聞かずに英語だけで過ごした赤ちゃんと同じ結果になり、中国語の音を聞き取れるようにはなりませんでした。
中国語音声ありの映像を見たアメリカ人の赤ちゃんも同様に、中国語の音を聞き取れるようにはなりませんでした。
(7:10)
機械を通した英語音声だけでは英語ができるようにはならないのか?
今回ご紹介した研究によると、機械を通した音声だけではその言語を習得することはできないということになります。
ですが、もう少しリサーチを進める必要があると感じています。というのも大学院でいろんな国の留学生に会って、メディアがかなり第二言語習得に大きな影響を与えているのを聞いたからです。
まずフィンランド人はかなり英語のレベルが高いです。北海道ほどの小さな国なので、自国でテレビ番組や映画などを制作するのは限界があります。
ですから皆、英語を通してそういったものを楽しんでいます。日本の子どもが見ているアンパンマンやドラエモンなどが全部英語になったら??それは今とはかなり違う英語力になりそうです。
ネパールではネパール語のテレビ番組よりヒンディー語のテレビ番組の方が多く、人気が高いそうです。流暢ではなくてもヒンディー語を話せる人は多いのだそうです。
驚くのは、ネパールの学校ではヒンディー語は習わないのだそうです。学校で習わなくてもできるようになるので、えーっメディアだけですか??と思います。
ネパール語とヒンディー語は似ていて、スペイン語とイタリア語が似ているのと同じようなイメージです。
初めて聞いても知っている単語があって、文法も似ているとなると、日本人が映像とその音声だけで英語ができるようになるというのとは違うでしょう。
東南アジアにラオスという国があります。クラスメートにラオスから来た子がいて友達になりました。ラオスではタイのテレビ番組が放送されていて、彼女もタイ語を問題なくはなすことができます。
ラオスでは学校のカリキュラムにタイ語が組み込まれているそうです。でもこれは最近私から質問してわかったことで、とにかくテレビ番組がタイ語をできるようにするというのをよく聞いていました。
機械を通していても、英語を聞く、その映像を見ることに力があるのは、自分の経験を通しても明らかです。
メディアの第二言語習得における影響はまた今後の記事で取り上げていきたいと思います。
まとめ
以上のことから、人間による語りかけ、読み聞かせ、双方向のコミュニケーション、テレビなどの映像を見せるなどすべてをした方がよいということになります。
また注目したいのは12セッションでいいということです。短い時間でもいいのは嬉しいです。日本語中心にして、英語を加えてあげればよいのです。
あれもこれもと少し大変ですが、長時間でなくてもいいし、英語をプレゼントしてくれたのだなと思ってくれる日が来るかも?なのでがんばりましょう★
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